日本語学校の講師をしていた時、留学生と以下の動画をみんなで見た後、意見を交わす授業をしたことがあった。ぜひ最初にご覧いただきたい。(5分44秒)
恩送りとは
これは「恩送り」(ペイフォワードとも言われる)の素晴らしさを描いた動画で、相手から何かをしていただいたことに対する御礼として何かしらお返しする「恩返し」とは違い、いただいた分相応の価値(お金である必要はない)を相手ではない他の誰かに何かしら行為をすることであり、この動画については、最終的に恩送りが自分に返ってくるというもの。(ネタバレ^^;)
昨今「ギフト経済」という文化も生まれ、お金による価値観は見直されている。そんな時にもっていた方が良いものは、自分自身が誰かにどんな「価値」を提供できるかということである。実は決して特別なスキルや得意技はもつ必要はなく、「相手の欲しいものは何か?」また「相手が苦手としているものは何か?」を知ることで、お金やモノに頼らずとも価値をお返しすることができそうだ。
ギフトに対するお返しの方法とは
さて、お中元など誰かから物質的なモノというギフトをもらうケースだけでなく、「お世話になった」という精神的なプライスレスのギフトをいただいた時、人は感謝の気持ちをどのように返したら良いのだろうか。
ここはモノに対してモノでお返しするということではなく、価値でお返しする3つの方法について述べてみる。
1 自分にできて相手が苦手なものがないか調べる
前述したことと重複するが、先ず大切なことは、自分はどんな価値を提供できるのかということを考えてみるということだ。
「自分には他人に秀でたものなんてない」と諦めてしまうかもしれないが、自分では気がついていないだけかもしれない。家族や友人に自分の強みについて聞いてみるといいだろう。
その中から、お世話になった方にきっと役に立つだろうということがないか調べてみる。相手のことをよく知らなければ、共通の友人に聞いてもいいし、いなければさりげなく直接本人に聞いてみてもいい。見当違いな恩返しをしないためにも相手のことを知ることは大切だ。その思い(考える時間を含め)だけでも充分な価値の提供だと感じるのだが。
2 相手が欲しているものを提供できる第3者を繋いであげる
相手のことを調べた挙句、どうしても自分の強みを相手に活かせないことがわかったとしよう。でもがっかりすることはない。相手の欲しがっている何か(モノ、コト、情報、スキルその他)がわかったならば、そのことに詳しい人を繋ぐことができないか、ご自身の人間関係を思い巡らせてみる。場合によってはそのことに詳しい人に対するお金が発生するかもしれないが、第3者からは喜ばれ、相手と第3者を繋ぐツナギストになれるのだ。
3 相手からいただいたモノやコトを誰かに施してお役に立つ
そして最後3番目はいよいよ恩送りだ。これはできれば相手が見返りを求めてないことがわかった時にやるのがスマートだろう。相手によってはお返しをしようとした時に、「お返しはいいから」と言ってくれる場合がある。そう言われた時は、「では恩送りさせていただきますね」と答えるのも素敵だと思う。他の誰を喜ばせたら嬉しいかを想像するだけでワクワクしてくる^^
言いたいことはココから
実はここまでの話は今から話すことが言いたいがためだけのフリなのでした(笑)
先日、たびいくEnglish Community(TEC)のメンバーから焙煎コーヒー粉のお中元をいただいたのだ。自分ができる恩返しは、Facebookに彼をタグ付けし、さらに彼が購入した彼の先輩のコーヒーのお店を紹介することで、彼らのためになると考えた。あとは、何かつくばの名産品でもお返ししようとしていたところ、彼から「お返しはいらないよ!」とメッセージがきたのだ。(キター!)
ならば、つくばの名産はTECの別のメンバーに送るとしよう!もしかしたらペイフォワードの連鎖が続くかもしれないとニヤニヤしながら^^